福岡でセミナーを開催した理由【前編】──独立する前に、本当に知っておいてほしいこと。
Salons Blog
こんにちは。
THE SALONS Japan代表の清水です。
先日、THE SALONS福岡天神大名店で「独立・経営セミナー」を開催しました。
テーマは、資金調達 × 集客 × 独立後の経営。
登壇順は、
日本政策金融公庫、
HOT PEPPER Beauty、
そして最後にTHE SALONSです。
この順番には理由があります。
僕は今回、THE SALONSの説明会をやりたかったわけではありません。
独立を考えている美容師やビューティシャンにとって、本当に必要なのは「この場所が良いですよ」という話だけではないと思ったからです。
独立するなら、まず資金をどう考えるのか。次に、どうやってお客様を集めるのか。そして最後に、その事業をどう続けていくのか。
そこまで全部つながって、初めて独立だと思っています。
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最初は、日本政策金融公庫。
公庫の講義では、融資審査のポイントや創業計画書の作り方について話していただきました。
印象的だったのは、創業計画書は「融資を通すための書類」ではない、ということです。
自分がどんな経験を持っていて、どんなお客様に、どんなサービスを提供し、どのように売上をつくるのか。さらに、その売上で家賃や人件費、仕入れ、借入返済まで本当に賄えるのか。
頭の中にある「こんなお店をやりたい」というイメージを、第三者にも説明できる事業に変えていく。
それが創業計画書なんだと思います。
公庫の資料でも、創業ではアイデアだけではなく、事業経験、人脈、情報収集、自己資金などを総合的に見る考え方が示されています。
さらに、創業計画書は「形式」ではなく「中身」が重要で、事業を成功させるために自分自身の課題ややるべきことを整理するためのものだと説明されていました。
これは、今の美容師の独立にはすごく大事な考え方だと思います。
昔は、ある程度お客様がついていて、自己資金を少し貯めて、勢いで物件を借りて、そこから何とかするという独立もありました。
でも今は、家賃も内装費も材料費も人件費も上がっています。
金利も上がっています。
昔と同じ感覚で「何とかなる」と始めるには、リスクが大きくなりすぎています。
公庫の資料には、「小さく生んで大きく育てる」という考え方も出てきます。
最初から大きな設備投資をすれば必要資金も増え、その分だけリスクも高くなる。だから小さく始めて、事業を育てるという考え方です。
これは、THE SALONSが考えと同じです!
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次に、HOT PEPPER Beauty。
資金を用意できても、お客様が来なければ経営は続きません。
そこで2部目は、株式会社リクルートから「時代に合わせたHOT PEPPER Beauty活用術」についてお話しいただきました。
内容は、単純に「掲載すれば集客できます」という話ではありませんでした。
事前準備としてデータを見ながら事業計画を考え、店名を決める段階からSEOを意識し、オープン前から事前告知を行う。
つまり、サロンを作ってから集客を考えるのでは遅いということです。
HOT PEPPER Beautyでは、エリア内でどの価格帯が動いているのか、どんなメニューが検索されているのか、曜日や時間帯で予約がどう動くのか、年代別の平均単価はどうなのか、といったデータも確認できます。
美容師は技術には本当に真面目です。
薬剤も勉強するし、新しい技術も勉強する。
でも、いざ独立となると、集客だけ急に「今のお客様が来てくれると思います」で終わってしまうことがあります。
もちろん既存のお客様は大切です。
でも、独立後に新規客がどれくらい必要なのか、どの価格帯で勝負するのか、どのメニューを強くするのかまで考えておくことで、経営はかなり変わります。
集客も感覚ではなく、事業計画の一部だということです。
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最後は、THE SALONS。
そして最後に僕から、独立後の経営について話しました。
最初に伝えたのは、
独立で最初に決めるのは、店舗の広さではない。
ということです。
自分がこれからどんな美容師人生を送りたいのか。
一人で自分のペースで続けたいのか、チームを作りたいのか、いずれ路面店に出たいのか。
そこが決まらないまま、先に物件の広さや内装を決めても意味がありません。
また、月商が大きいことと、手元に現金が残ることは別です。
売上があっても、家賃や材料費、返済、広告費を払えば、手元に残るお金は変わります。だから僕は、売上だけではなく、利益とキャッシュを見ることを何度も話しました。
契約についても同じです。
独立するときは、最初にいくらかかるかだけではなく、続ける間にいくらかかり、辞めるときに何が必要なのかまで見ておく必要があります。
保証金や工事費だけではなく、賃料、共益費、利用料、歩合、違約金、原状回復、設備の扱いまで含めて考える。
入口だけ安くても、出口まで含めた総額が高ければ、経営上の負担は大きくなります。
僕は路面店そのものを否定しているわけではありません。
でも、今の時代に路面店へ出るなら、「なぜ出るのか」を数字で説明できるくらいでないと危ないと思っています。
新しい顧客層を取れるのか、高単価メニューを導入できるのか、チームを作ることで生産性が上がるのか。
ただ広い店に移るだけなら、家賃と固定費が増えるだけです。
セミナーでも、
「“頑張る”は事業計画ではありません。」
と伝えました。
少し厳しい言い方ですが、本当にそうだと思っています。
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今回の3社の話は、一見すると別々です。
でも実際は全部つながっています。
公庫の話は、お金と事業計画。
HOT PEPPER Beautyの話は、集客とマーケティング。
そしてTHE SALONSの話は、独立した後にどう経営を続けるか。
この3つが揃って初めて、「自分のお店を持つ」という夢が現実になる。
そして実は、今回このセミナーを福岡で開催した背景には、もう一つ大きな理由があります。
THE SALONS福岡天神大名店。
正直に言えば、今、契約サロン数は増えていません。
なぜなのか。
そこを考えたときに、僕たち自身の伝え方にも問題があったことに気づきました。
次回は、
「いい場所をつくれば伝わる」ではなかった。
その話を書きたいと思います。
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THE SALONS Japan株式会社
代表取締役/現役美容師/宅地建物取引士
清水 秀仁