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AI時代に、美容師が絶対に勘違いしてはいけないこと!vol.18

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こんにちは。THE SALONS Japan代表の清水です。

最近、よくこんな質問を受けます。
「AIが進んだら、美容師ってどうなるんですか?」
「デザインはAIで、あとは技術を実行するだけになるんじゃないですか?」
「美容師ロボットが現れたらどうしよう…」

この問いは、とても鋭い。
同時に、美容師という仕事をどう捉えているかが、はっきりと表れる質問でもあります。

正直に言うと、
半分は当たっていて、半分はズレていると予想しています。

AIが本当に強くなる領域は何か?

まずは、現実の話から。

AIがこれから圧倒的に強くなるのは、以下の領域です。
• 顧客データの管理・分析
• 骨格、髪質、ライフスタイルの傾向把握
• トレンドの統計処理
• 価格設計、予約、稼働率の最適化
• 経営判断のシミュレーション

この分野において、人間はもう勝てません。
努力や経験でどうにかなる話ではないです。

ただし、ここで大きな勘違いがあります。

AIが奪うのは「美容師の仕事」ではなく、
美容師や美容室経営がこれまで背負ってきた
“経営の不確実性”です。

数字、集客、売上のブレ、将来への不安。
これらは本来、感覚や創造性の仕事ではありません。

AIがそこを肩代わりするのは、むしろ健全。
意味が分からないまま取られていた余計な経費が減る、という意味でもプラスです。

「80点のデザイン」はAIが最強になる

一方で、避けられない現実もあります。

AIは、
「似合う」「失敗しない」「無難」
こうした80点のデザインを出す能力において、すでに人間を上回り始めています。

骨格、顔型、髪質、職業、年齢、服装、トレンド。
これらを掛け合わせて最適解を出す処理能力は、
正直、人間の直感を超えつつあります。

つまり、
• 上手い
• 丁寧
• 安定している

このレベルは、
もはや差別化にならなくなる。

ここに価値を置き続ける美容師は、正直かなり厳しいです。

それでも、ヘアデザイン思考は消えない

では、美容師はAIの指示通り動く作業者になるのか?

答えは、NO。

理由は単純で、
人は「最適だから」では行動しないからです。
• 今日はその気分じゃない
• 似合うのは分かるけど、今は違う気がする
• 人生のフェーズ的に、選びたくない

こうした感情の揺れや感覚は、データ化できません。
これは間違いない。

美容師がつくるヘアデザインとは、
「正解を選ぶこと」ではなく、
どの正解を捨てるかを決める行為だと思っています。

ここに、人間の思考は必ず残ります。

美容師は「作る人」から「編集する人」へ

AI時代、美容師の役割は変わります。

AIが複数の案を出し、
その中から美容師が、
• あえて外す
• 少しずらす
• 今回はやらないと判断する

つまり、
ゼロから生み出す人ではなく、編集する人になるということ。

これは思考の放棄ではありません。
むしろ、判断の質はより高度になります。

「流行ってますからやりましょう」
「似合いますよ〜」

こうした曖昧なデザイン思考は、
AIに一瞬で代替される時代だという危機感は、持った方がいいです。

AIは前に出さない。後ろに置く

僕自身、最近はAIを壁打ち相手にしながら、
自分の思考を整理することが増えています。
チャッピーとGeminiを対抗させたりして(笑)

この文章も、その延長で整理を手伝ってもらっています。
もはやゲーム感覚です。

ただ、ここは強く線を引きたい。

AIは前に出すものではない。
人間の思考の“後ろ”に置くものです。

面倒で重たい経営のことはAIや仕組み側が引き受け、
美容師は目の前のお客様と自分の判断に集中する。
AIは表に出ず、裏側で支える。

数字に振り回されず、
自分の思考を保つための「道具」として使うのが大事です。

今、本当に危惧していること

最近、正直かなり危機感を覚えています。

「ChatGPTやGeminiを使っているから大丈夫」
「AIが言っているから正しい」

そう信じ込み、
自分で考えなくなっている美容師が明らかに増えている。

アイディアをすぐAIに頼る。
AIの言葉を、そのまま自分の思考だと錯覚する。

特に経営においては致命的で、
前提条件がズレた分析や、重要な数字を外した指摘を
「正解」だと信じて進んでしまう。

そして一番怖いのは、
大きくズレていることに、本人が気づけないことです。

だから「環境」を選ばないといけない

AI時代に本当に重要なのは、
どのAIを使うかではなく、どんな環境に身を置くかです。

個人でAIを使えば、思考は簡単に独りよがりになる。
誰も止めてくれないし、ズレも修正されない。

だからこそ、
経営と施術が切り分けられ、
思考を個人任せにしない環境が必要になります。

ザサロンズを選ぶ意味は、ここにあります。

ザサロンズがAI時代に「あえてやらないこと」

ここは誤解されやすいので、はっきり書きます。

「成功パターン」の強制共有は、必ずしも正解ではない。

効率だけを見れば、
正解をまとめて配る方が楽です。

でもそれは、
美容師が自分で考え、判断し、選び取る余白を奪う。

AI時代に最も避けるべきなのは、
考えない美容師が量産されることです。

AI時代に残る美容師とは?

AIが進めば進むほど、美容師は二極化します。
• 指示を正確に実行する美容師
• 美容人生を自分の力で描ける美容師

どちらが上、という話ではありません。
ただし、価値の付き方はまったく違う。

そしてこの差は、才能ではない。

設計とポジションの問題です。

最後に

AIが進化する未来で、
人間の感覚は不要になるどころか、
より強く、よりシビアに問われます。

だから大事なのは、
AIをどう使うかではなく、
どこに使わないか。

考えることを手放した瞬間、
感覚は確実に鈍る。

美容師という仕事は、
まだまだ面白くなる。

ただしそれは、
自分の頭で考え続けられる環境を選んだ美容師に限ってです。

……って、かっこつけましたけど、
僕自身も相当に焦ってます(笑)

AI上等

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