独立とは、場所ではなく“自分の定義”を選ぶこと。Vol.2
Salons Blog
前回のブログでは、美容師の独立スタイルの違いと、 THE SALONSが提供する“店舗事業者としての独立”が、 将来のキャリアにどれほど大きな影響を与えるかを解説しました。
今回はその続きとして、 近年急増している「縛りの強いサービスモデル」について、 注意すべき点と、その仕組みが美容師の未来にどんな影響をもたらすのかを深掘りします。
私はこの業界に入り、現役美容師として約30年以上 美容業界の“光”と“闇”のどちらも見続けてきました。
自由でクリエイティブな世界である一方、 構造や契約の仕組みが原因で美容師が苦しむ姿も数えきれないほど見てきました。
だからこそ、ここから先の話は、 “美容業界を守るためのリアルな視点”として読んでいただければ嬉しく思います。
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美容業界のシステムが増える一方で起きている「新しい抱え込み構造」
独立支援を掲げる業界サービスは年々増加しています。
その事は業界にとって良い事だと思います。 そのサービスの多くが美容師達にとって働きやすい環境を提供しており、 「低資金で始められる」「設備投資が不要」「リスクが少ない」など、多くのメリットがあります。
しかしその裏側には、 美容師達を囲い込み、中間マージンを抜く構造 が潜んでいるケースも少なくありません。
契約書には、
- 解約の自由が制限される
- 別の環境へ移る際に制約がある
- 路面店を出す際に違約金、手数料が発生する
- “卒業”や“独立”を阻害する条項が潜んでいる
といった、“利用者が気づきづらい縛り”が組み込まれていることもあります。
美容師達が卵からヒナになり、鶏として羽ばたこうとした瞬間にも、 巣から出られないような構造が仕組まれている。 これが今の業界で起きている現実です。
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ただし「縛り」にはメリットもある
ここで誤解してほしくないのは、 縛り=悪ではないということです。 むしろ、一定の縛りがあることで得られるメリットも存在します。
- 資金がなくても独立できる:初期投資が抑えられることで、独立のハードルが下がる。
- 運営側に責任が移る:設備・管理・クレーム対応まで運営が担うことで、美容師は施術に集中できる。
- スケールメリットがある:商材や設備を運営が一括管理することで、クリエイティブに集中できる環境が整う。
これらのメリットを享受しながら活動する美容師も多く、 “縛りのある独立”が成立している理由の一つです。
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しかし、縛りが強すぎると「出口」が塞がれる
問題は、縛りの“強度”です。
縛りが過度になると、美容師が本来的に得るべき
- 事業者としての信用
- 自由なキャリア選択
- 経営経験 ・将来の資金調達
といった成長の源泉が奪われてしまいます。
美容師がどれだけ成長しても、 “鶏になった瞬間も卵代を払い続ける仕組み”になってしまうのです。
これは、美容師から “経営力・自立心・将来性” を奪いかねない構造です。
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THE SALONSは「縛らない」「抱え込まない」「美容師の売上に手を伸ばさない」
THE SALONSが他社と決定的に違うのは、 美容師の人生を束縛する仕組みが無いこと。
- 卒業自由
- 路面店出店の自由
- 系列展開の自由
- 契約透明なモデル
- ロイヤリティ不要
- 利益構造に干渉しない
THE SALONSは“美容師達を所有”するビジネスではありません。 美容師が自分の力で未来を切り開くための 自立支援プラットフォームです。
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美容師の未来を良くする唯一の道は「自分で経営すること」
どの働き方にもメリットはありますが、 美容師達の社会的地位を本当に上げるには、 経営力・数字力・金融知識を持った“自立型の美容師”を増やすこと。
そしてその力は、 “自分の力で事業を運営してみる”ことでしか身につきません。
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最後に
美容師の未来は、誰かの縛りの中にはありません。
自分の足で立ち、 自分の意思で未来を選択できる美容師が増えること。 それこそが、美容業界を“自立型”へ進化させる唯一の道です。
THE SALONSは、そのためのプラットフォームであり続けます。
The Salons Japan株式会社
代表取締役/現役美容師/宅地建物取引士
清水 秀仁
























