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売上があるのにお金が残らない美容室の共通点。理由は“数字を知らない”だけ。vol.11

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こんにちは。THE SALONS Japan代表の清水です。

これまでのブログでは、独立の形、路面店の罠、金融との向き合い方、共同経営のリアル、特化技術バブルの危険性など、美容師が“自分のキャリアを守るために必要な視点”について書いてきました。

今回は、美容室オーナーが最も苦しみやすい核心部分。

「売上はあるのに、お金が残らない理由」
その答えはシンプルです。

PL(損益計算書)とBS(貸借対照表)を理解していないから。

■ まずはPLとBSを一度、正しく理解する。

美容室経営を語るうえで、この2つは絶対に避けて通れません。

● PL(損益計算書)=儲かっているか


売上、材料費、人件費、家賃、経費など
“今の営業で利益が出ているか”が分かる書類。

これは日々の体調のようなもの。

● BS(貸借対照表)=生き残れるか


現金、借入金、資産・負債のバランスが分かり、
“このサロンは生き残れる体力があるか”を示します。

こちらは血液検査やレントゲンに近い存在。

PLだけ好調でも、
BSが弱ればサロンは急に倒れることがあります。

家賃比率、返済負担、現金の残り方、借入構造…。
これらはPLでは絶対に分かりません。

■ なぜ美容師オーナーは数字オンチになってしまうのか?

理由はとてもシンプル。

美容師のキャリアの中で、
経営・会計・税務を学ぶ機会がほぼゼロだからです。

技術、接客、SNSは徹底的に叩き込まれるのに、
お金の流れ、借入、キャッシュフロー、契約、決算書…
“経営の基礎”には誰も触れないまま独立を迎えます。

その結果、

技術100点 × 経営0点
というアンバランスな状態でオーナーになる人が多い。

だからこそ、数字の理解が必須になるのです。

■ 「税理士に任せてます」は経営ではない。

美容師オーナーがよく口にする言葉があります。

「税理士に聞きます」
「数字は全部任せてます」

もちろん税理士・会計士は大切な存在ですが、
最終責任者はオーナー本人です。

・借入返済
・連帯保証
・資金ショート
・税金滞納
・固定費負担

どれも税理士が肩代わりしてくれるものではありません。

さらに、
「税理士事務所にお願いしている=税理士資格者が担当」
というわけではありません。
多くの場合、担当は資格を持っていない一般スタッフです。

だからこそ、

判断を丸投げすると、いつか必ず苦しくなる。

■ 数字が読めないと、危険な決断をしてしまう。

美容室が苦しくなる原因の多くは技術ではなく、
間違った経営判断です。

・家賃比率が高い
・人件費が崩壊している
・材料費の管理が甘い
・黒字なのに現金がない
・税金で詰む
・返済計画が破綻

これらはすべて、
PLとBSの理解不足が生む悲劇です。

数字を読めるようになると、
これらを未然に防ぎ、適切に調整できます。

■ “数字を見る力”は美容師の未来を守る最強の武器。

独立した瞬間、美容師は経営者になります。

すると必要なのは、

• 粗利
• 固定費
• キャッシュフロー
• 借入と返済
• PLとBSの関係性
• お金の動き全体

これを理解する力です。

数字が読めるオーナーは、
判断が速く、融資にも強くなり、
サロンの未来を自分でコントロールできます。

特に大事なのは——

「今のキャッシュフローで、このサロンはあと何年持つのか」
これを自分で判断できるようになること。

■ 結論:数字を知らない美容師は、お金が残らない。

美容室は“売上があるのに倒れる”業界です。
その理由はただひとつ。

数字を見ていないから。

逆に言えば、

数字が読める美容師は、どんな時代でも必ず生き残れる。

そして——

数字を理解することは、
“サロンの未来を自分の手で守る力を身につける”ということ。

技術だけではたどり着けない景色が、
数字を理解した瞬間に見えてきます。

あなたのサロンの未来は、
今日の数字の理解から変わり始める。

The Salons Japan株式会社
代表/現役美容師/宅地建物取引士
清水 秀仁

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